いびきの手術 レーザー治療 
 横浜市港北区大倉山耳鼻科

重要なお知らせ:最近、外来診療が大変混雑しているため、喉の形成術の受付が現在できない状況となっております。
ご了承くださいませ。

いびきの外科的治療では様々な手術方法が報告されており、原因によってその方法が変わります。このページではいびきの対する外科的治療について医学的な知識・根拠と研究結果に基づく説明をします。

    いびきに対する手術は
  ►  局所麻酔・日帰りで行われるいびき手術:
        咽頭口蓋形成術
        鼻レーザー治療
  ►  全身麻酔で行われるいびき手術:
        扁桃腺摘出手術
        口蓋垂咽頭口蓋形成術(UPPP)
        アデノイド切除術

 いびきに対する手術は

いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因は、呼吸の際に上気道という空気の通り道が狭くなることです。

狭くなる部位は主に鼻腔とノドの2つに分かれます。ノドの場合は扁桃肥大、アデノイド肥大、軟口蓋が低くのどが狭い、などが多いです。一方、鼻腔の場合は鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔湾曲症などの原因の頻度がもっとも高いようです。

いびきの基本的対策は保存的対応ですが、それで治らない場合には鼻閉・鼻炎の有無を確認し、適切な治療を行います。それでもなかなか止まらないいびきの場合には手術も一つの選択肢になります。手術にも様々な技術があり、問題の部位によってアプローチも変わります。しかし、手術の適応について判断する前にまずPSG検査でいびきの程度と睡眠時無呼吸症候群の有無・程度を確認することが重要です。もし、PSG検査をしていびきと共に重症な睡眠時無呼吸の診断がされた場合にはCPAP治療についても検討する必要があります。

次に、全身麻酔が必要な比較的大きい手術と局所麻酔でもできる日帰り手術に分けて説明します。

  局所麻酔・日帰りで行われるいびき手術・レーザー治療

  1. 咽頭口蓋形成術:主にいびきが大きくて、生活習慣および保存的治療をしてもあまり改善しない方に行います。術前にはPSG検査にて睡眠時無呼吸が正常又は軽度レベルであることを確認します。また追加の条件として、BMI指数は30以下でありおよび扁桃腺の肥大が軽度以下であることがあります。
     手術設備としてCO2レーザーやラジオ波が使用されています。当院ではラジオ波とCO2レーザー設備の両方を準備しています。しかし、レーザー治療の場合、温度が高いので術後の痛みが強いと報告されています。そのため、当院ではラジオ波を主に使用しています。
     手術時間は約30分程度の準備・麻酔処置および約30分程度の手術時間を含めて1時間程度になります。口蓋垂と軟口蓋部位をラジオ波で焼いて縦切開を入れます(写真)。術後の痛みは薬でコントロールできます。手術後8〜10日くらいから症状が軽くなります。2〜3週間後には口蓋垂と軟口蓋部分の傷が治ります。その部分が短くなる・固くなる影響でいびきの症状が軽減する効果が出ます。また、睡眠の質を高める効果についても報告されています。
  2. 鼻レーザー治療:花粉症やアレルギー性鼻炎による鼻づまりに対する治療方法です。CO2レーザー治療による鼻腔粘膜の焼灼を行います。横浜市港北区の大倉山耳鼻科でも日帰りでできる治療法です。鼻のレーザー治療について別のページに参考ください。
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咽頭口蓋形成術

  全身麻酔で行われるいびき手術

1. 扁桃腺摘出手術:子供では扁桃肥大によるいびきと睡眠時呼吸障害がよく見られます。ですので子供のいびきと睡眠時呼吸障害の治療として扁桃腺摘出手術がよく行われます。扁桃腺が大きい大人の方にも効果的な手術です。一方、子供の場合は成長と共に扁桃腺とアデノイドが消退し、自然に治癒されることもあると考えられます。しかし、治癒するまでの間放置された睡眠時無呼吸症候群は子供の成長障害、学習障害、行動異常の原因にもなりえます。その後の人生にも影響を及ぼす顔面の形態異常を引き起こす可能性もあり、成人になってから睡眠時無呼吸症候群を再発する可能性も指摘されています。

2) 口蓋垂咽頭口蓋形成術(UPPP):全身麻酔下で行われ1週間程度の入院が必要となります。上記の扁桃腺摘出手術と、咽頭口蓋形成術を同時に行う手術です。

3) アデノイド切除術:アデノイドとは扁桃腺と似ているリンパ組織のことです。場所として鼻の奥・口蓋垂の裏側にあり、咽頭扁桃とも呼ばれます。特に小さい子供ではアデノイド肥大はよく見られ、鼻呼吸が難しくなるレベルであれば小児のいびきと無呼吸症候群の原因になります。大人でもまれに見られる症状です。診断には鼻の内視鏡検査またはレントゲンが必要です。

神奈川県横浜市の大倉山耳鼻科におけるいびき外来で行う局所麻酔でもできる日帰り手術治療および全身麻酔が必要な比較的大きい手術についてガイドラインと研究結果を参考にしながら説明しました。

  参考文献:

[1] C Main et al: Surgical procedures and non-surgical devices for the management of non-apnoeic snoring: a systematic review of clinical effects and associated treatment costs. Health Technol Assess. 2009 Jan;13(3):iii, xi-xiv, 1-208.

[2] Al-Hussaini A: An evidence-based approach to the management of snoring in adults. Clin Otolaryngol.2015 Apr;40(2):79-85. 

[3] Ramar K: Clinical Practice Guideline for the Treatment of Obstructive Sleep Apnea and Snoring with Oral Appliance Therapy: An Update for 2015. J Clin Sleep Med. 2015 Jul 15;11(7): 773-827. 

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