副鼻腔炎-蓄膿症-風邪について

 FAQ 風邪・ちくのうについてよくある質問

 Q 風邪とちくのうの違いは何ですか?

 原因、症状および治療はそれぞれ異なります。

1.原因: 風邪の場合にウイルスが多いですが、ちくのうはほとんど細菌によるものです。

2.症状:風邪の場合は透明や白い鼻水、微熱、空咳などの症状は1週間以内で治まります。風邪症状が1週間以上続けて、また、黄緑の鼻水、痰がからむような咳など出たら、副鼻腔炎を疑います。症状に関して、二つのコースがあります:

A- ウイルス感染に二次的に細菌感染が加わったコース:

  症状の期間:明らかに改善なく鼻の症状・痰がからむ咳が10日間以上持続

 ◆  改善傾向が数日あってから、症状が悪化する

B-細菌感染で始まるコース:

初期~高熱と膿性鼻水が3-4日続く重症の症状で始まる

3.治療: 風邪では保存的治療のみは十分ですがちくのうの場合抗生剤の必要が多いです。

 Q 風邪はいつもちくのうに変わってしまいますか?

 A 子供は年に6-8回風邪(ウイルス性上気道炎)になります。

ウイルス感染のみで軽快し、ほとんど自然治癒しますが5-13%のみ ちくのうに移行します。

 Q子供の夜間の咳の原因はちくのうですか?

 夜間・睡眠中の咳の原因は様々です。

必ずしもちくのうしょうによるものが多いとは言えません。

ちくのうによる咳の特徴:
  起床時・就寝時に好発、
 ◆ ほとんど痰がからむような咳
 ◆ 鼻閉あるいはのどの雑音を伴うことが多い

鼻の奥・のどに垂れる鼻水(後鼻漏)は直接的に喉頭・気管の刺激をして、咳が出る場合
間接的に咽頭炎・喉頭炎・気管支炎を起こして、咳が出る場合。  
他の原因として、風邪、気管支炎、喉頭アレルギーと喘息で咳が出る場合。

 Q子供の鼻水は放置してよいのか?

 A鼻汁の生理的な役割は呼吸時、鼻に入った異物を排除することです。子供の鼻汁に細菌検査で高い頻度で(90%)細菌が検出されます。細菌が混じった鼻水が鼻腔に停滞すると、細菌は成長します。その結果、粘膜の腫れと破壊が起こって、細菌感染症になります。細菌感染症になった時点で、感染症が長期化し、症状も悪化します。
鼻汁によって物理的に鼻がつまります。過剰な鼻水はノドに垂れると、後鼻漏、痰がからむ咳、喘息の悪化となります。 また、鼻水をすすると、耳管経由によって中耳に入り、急性中耳炎も起こしやすくなります。

 Q子供の鼻水対策はどうすればよいでしょうか?

 A可能な限り、鼻水を除去するように努めるのは大切です。

鼻水除去の方法として:

1-自分で鼻をかむ:34才頃から可能になります。訓練すれば2才でもできる子供がいます。

やり方:片方の鼻翼を指で押さえて、呼気の気流が反対の鼻孔から出るようにします。

2-吸引器吸引する場合:大人が器具を用いて吸引します。

鼻水吸引用の器具は多数市販されています。基本的2種類があります;

 大人が自分の吸気を用いて子供の鼻汁を吸い込むタイプ

 陰圧が生じる器具を用いて子供の鼻汁を吸引する:家庭用、医療用(掃除機に接続する)

 耳鼻科の医療機関でも鼻水を吸引できます。方法として、医療専用の吸引器を使用して、

 ◆ 子供の場合、オリーブ管で、
 ◆ 大人の場合、吸引チューブで鼻の吸引をします。

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