スギ花粉症の舌下免疫療法:シダキュア
スギ舌下免疫療法のおすすめ
スギ花粉の舌下免疫療法について注意点:
アレルギーの確定診断のためには血液検査が必要です。
当院門前薬局では初回投与の薬の在庫がなくなりました。
この場合、ご自身で門前薬局へ連絡し、在庫確認するか、又は、別の薬局で薬(初回の1週間分のみ)を探すことになります。
また、年末年始の連休に入りますので、12月15日~1月12日までの期間は導入開始は出来ません。
大倉山耳鼻咽喉科は以前の三保耳鼻咽喉科時代より神奈川県港北区・都筑区・鶴見区・神奈川区の地域で舌下免疫療法を施行しています。現在は300以上の患者さんに治療を継続しております。
舌下免疫療法とは、体質を変えることによって、唯一根本的にアレルギーを軽減またはほぼ治癒させることができる治療です。スギエキス含有の薬剤を舌下に投与する「舌下免疫療法」です。アレルギー反応が起きるのを薬剤で一時的に抑えるのではなく、アレルギー体質を根本的に改善させる治療で、海外では標準治療になっています。神奈川県横浜市港北区の大倉山耳鼻咽喉科でも以前よりシダトレンとシダキュアの舌下免疫療法は行っています。
治療の原理
スギ抗原エキスを舌下から吸収させて免疫を作り、スギに体が反応をしないようにしてゆくものです。舌下から吸収させると、あごの下にあるリンパ節にエキスがとどきます。顔に近いリンパ節なので、鼻と目の症状が緩和されやすいという理屈です。
有効性
治療が最後まで行われると、約7~8割の方が永久に症状消失または軽減します。
安全性
副作用は鼻や目のかゆみ、舌の違和感、発疹などといった軽微なものが報告されています。従来の注射治療の時に極めて稀に認められた、軽度のショックを認める可能性は理論上ありますが、これまでの使用実績では、一例もショック事例はありません。
治療対象
治療対象は、スギ花粉症患者であります。皮膚反応テスト又は特異的IgE抗体検査(RAST)によってスギ花粉が病因 アレルゲンである確定診断が必要です。当院でもアレルギー検査をできます。年齢として、
シダトレン:12歳~65歳までの方に治療が可能となっております。
シダキュア:5歳~65歳までの方に治療が可能となっております。
治療方法
5月から12月までの間に治療開始が可能です。原則として治療の開始は院長の診察日のみになります。開始日に限って、まず治療の細かい説明についてのDVDを聞いていただき、内容を確認します。その後、1週間の増量分の処方箋を引き渡し、その薬を薬局から持っていただきます。医療安全のために、1回分の薬を院内で舌下に入れて、30分ほど経過観察します。副作用がないことを確認できれば帰宅になります。次の日から自宅で抗原エキスまたは錠剤を毎日舌下に投与します。低濃度から開始し、段階的に濃度を高めていきます。シダトレンは増量期が2週間、シダキュアは1週間です。そののち維持量になり、3~5年間毎日投与が必要です。
通院期間
3年~5年間の投薬が必要です。シダキュアの通院は初回のみ2週間後に来院、その後は4週に1回の通院です。
薬剤費用(3割負担の場合)
シダキュア薬剤費(3割負担の場合)
【増量期】
1〜7日間 7日分の薬剤費のみで121円(管理料等別)
【維持期】
8日以降(〜4年間) 1ヶ月1,210円(管理料等別)
舌下免疫療法についての詳細は、発売元メーカーの鳥居製薬でご覧になれます。
参考文献:
[1] Okamoto Y et al: Efficacy and safety of sublingual immunotherapy for two seasons in patients with Japanese cedar pollinosis. Int Arch Allergy Immunol. 2015; 166(3): 177-88.
[2] Yang Y et al: Efficacy of sublingual immunotherapy for cedar pollinosis: A systematic review and meta-analysis. Ann Allergy Asthma Immunol. 2016t;117(4): 348-353.
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